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綿矢 りさ
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朝子は女子高生というブランドを家具と共にゴミに捨て、自分もゴミのようになってみた。何かが残り、生まれ変われるかと試してみた。しかし、何かが残った感覚はなく途方に暮れていると、ゴミとして捨てた壊れたパソコンが小学生に拾われ、あっさり直されてしまう。パソコンに先を越された気分だったが、小学生はついでに朝子まで拾ってくれた。チャットでバイトをしないか誘われ、小学生と手を組むことになる。チャットの中の虚ろな現実が、楽しさとむなしさを与え、やがて感覚を麻痺させていく。

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