作品紹介

文庫本永遠の出口
永遠の出口
単行本版も参照

幼かった少女が時を重ねて成長していく物語です。小学生だった少女は、中学生、高校生となり自分も環境も変化しながら大人へ近づいていく。でもそこには壁もある。環境が変われば別れが訪れるし、新しい出会いも言葉の響きほど甘くない。それでもその時その時で大切な人ができ、不器用ながらも心の居場所を埋めていく。少女の心はそれぞれの体験が少しずつ後を引きながら変化し、形作られていく。同じクラスメイトとの距離感や思春期のとげとげしさからは、子供と大人の間を揺れている様子が窺えます。また、今だからこそ解るが、当時では言い表せない気持ちを美化せず、当時感じたままに表現しているので、本当に一人の少女が映し出されて見える作品です。

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